その症状はお腹のカビが原因かも!SIFOという疾患をご存じですか?
最近、腸にカビが生えている人が増えているのはご存じですか?
カンジダ菌という真菌の一種で、常在菌の一つとして健康な人の腸にも存在していますが、食生活や生活習慣の乱れから免疫力が弱まると異常繁殖し病原性を表します。
腸に良い食生活を心がけていても体調が悪い場合、もしかするとSIFO(小腸真菌増殖症)という疾患かもしれません。
タップできる【目次】
1.カンジダ菌とは?
カンジダ菌はイースト菌(酵母)の仲間です。
イースト菌は、カビやキノコと同じ真菌の仲間で酵母とも呼ばれていて、発酵力が強くパンの材料に使用されています。
カンジダ菌が原因でアレルギーが出ると、酵母や麹を使用したパンやビール・チーズ・きのこ類・味噌・醤油・日本酒などで、アレルギー検査反応が出る場合があります。
2.SIFOの症状
<SIFOの主な症状>
- 下痢や便秘、消化不良、腹痛、腹部膨満感
- 吐き気、ゲップ、胃もたれ
- 食後の眠気
- 体重減少、増加
- じんましん
- 舌が白い苔のようなものでおおわれる
- 関節痛
- 肛門のかゆみ
- 頭痛
- 記憶力低下
- めまい
- 不眠
- 慢性疲労
- 甲状腺疾患
- 自己免疫疾患
- 低血糖
下痢や膨満感などSIBOのような症状を引き起こします。
※SIBOの詳細はこちらから→お腹が張って大量のガスが出るSIBOという疾患をご存じですか?
3.SIFOの原因
<カンジダ増殖の主な原因>
- 抗生物質やピルを頻繁に服用・乱用
- 胃酸を抑える薬のプロトンポンプ阻害剤(PPI)やH2ブロッカーの長期服用
- 胃酸低下
- パンなどイースト菌(酵母)を含む食材の過剰摂取
- 小麦粉などに含まれるグルテンの過剰摂取
- 糖分(人工甘味料を含む)の過剰摂取
- 精製された炭水化物の過剰摂取
- 牛乳に含まれるカゼインの過剰摂取
- 食品添加物の摂取
- 歯科治療に使用していた詰め物のアマルガムという水銀化合物
- アルコールやカフェインの過剰摂取
- 睡眠不足
- 慢性的なストレス
原因についての詳細は、以下にご紹介します。
4.SIFOの詳しい原因と改善方法
カンジダ繁殖には食事も大きく影響しています。
まずは、食生活から見直してみましょう。
炭水化物や砂糖のとり過ぎには注意して、抗菌作用のある食材をとることもおすすめです。
また、体内の有害物質や毒素を排出してデトックスしましょう。
有害物質(有害金属や有害化学物質)とは、カドミウム、水銀、ヒ素、アルミニウム、鉛、ダイオキシンなどです。
これらは、体に必要な必須ミネラルの働きを妨げ、体調不良や老化現象を引き起こします。
デトックスするには、一日1.5~2Lの水分をこまめにとって尿から毒素を排出させる。
腸内環境を整えて、解毒作用のある食材と食物繊維をとって、便から毒素を排出させましょう。
それではSIFOの原因と改善方法について、詳しくご紹介します。
4-①.抗生物質やピルの乱用・長期服用を控える
抗生物質は有害な細菌以外にも、体に必要な腸内細菌も殺してしまいます。
カビは抗生物質では死なず、腸内細菌だけが減ってカビが異常増殖してしまいます。
また、ピルなどに含まれる女性ホルモンのエストロゲンがカンジダのエサになる場合もあります。
改善するには、抗生物質やピルのの乱用・長期服用を控えましょう。
4-②.プロントポンプ阻害剤(PPI)・H2ブロッカーの長期服用を避ける
胃酸を抑える薬のプロトンポンプ阻害剤(PPI)やH2ブロッカーの長期服用で、腸内環境が乱れ善玉菌が減ると消化管はアルカリ性に傾き、カンジダ菌が繁殖しやすくなります。
長期服用や乱用は避けましょう。
4-③.胃酸が少ない
胃酸は、食べたものを消化したり、口から入ってきたカビや細菌・ウイルスを死滅させる働きをしています。
胃酸が少ないと食べたものが消化できず、未消化物がそのまま腸まで届いてアレルギーを発症したり、腸に炎症を起こしたりとさまざまな疾患を引き起こします。
胃酸低下により消化吸収ができず、たんぱく質やミネラルが不足し、骨量の低下や鉄欠乏性貧血を引き起こします。
カンジダ菌はアルカリ性の環境を好むので、胃酸が低下すると増殖しやすくなります。
胃酸低下を招く原因にはストレスがあります。
ストレスを感じると、自律神経の交感神経が優位に働き胃酸の分泌が減少するので、リラックスしてストレスを解消しましょう。
また、老化とともに胃酸も減少するようです。
その他には、解熱鎮痛剤の使用で胃酸の分泌が減少しますので、乱用は控えましょう。
4-④.パンなどのイースト菌(酵母)が含まれる食材を控える
SIFOを発症している間は、カンジダ菌の増殖を防ぐため、イースト菌(酵母)が含まれる食材を極力控えましょう。
<イースト菌(酵母)を含む食材>
- パン
- ビール
- チーズ
- きのこなど
4-⑤.小麦粉などに含まれるグルテンの摂取を控える
小麦粉などに含まれるグルテンは、腸粘膜を傷つけて腸の粘膜に隙間を作ってリーキガット症候群を引き起こしてしまいます。
未消化の食べ物やウイルス・アレルゲンが漏れ出して血管内に入り、全身を巡ってさまざまな悪影響を引き起こします。
小麦粉の摂取は極力控えましょう。
※リーキガット症候群の詳細はこちらから→リーキーガット症候群という腸の疾患をご存じですか?
4-⑥.糖分・精製された炭水化物の過剰摂取を控える
カンジダ菌は、炭水化物などの糖質をエネルギー源とするので、低血糖を引き起こします。
また、甘いものが大好物で、糖分をエサに増殖していきます。
糖分のとり過ぎはカビを増殖させてしまいますので控えましょう。
4-⑦.牛乳や乳製品の過剰摂取を控える
牛乳に含まれるカゼインというたんぱく質を消化する酵素を持ってる人は少なく、未消化のまま腸内に残り炎症を起こしてしまいます。
乳製品の過剰摂取は控えましょう。
4-⑧.食品添加物の摂取を控える
食品添加物や農薬は、腸にとって良い細菌を殺してしまいます。
腸内のバリア機能を崩して、悪影響を及ぼしますので極力控えましょう。
4-⑨.アマルガム(水銀化合物)をデトックス
以前、歯科治療で詰め物としてよく使われていたアマルガムもあげられます。
アマルガムは、水銀を50%も含んだ水銀化合物で2016年3月で健康保険から外された歯科材料です。
水銀は、免疫の抑制やアレルギーを発症させたり、自己免疫疾患や自閉症の原因の一つにもなっています。
健康な場合は自身の解毒機能によって便や尿から排出されますが、解毒できずに臓器や細胞内に蓄積している可能性があります。
よって、白血球の機能を低下させカンジダへの抵抗力を弱めてしまいます。
デトックスして体内から水銀や毒素を出すことが重要です。
4-⑩.アルコールやカフェインの過剰摂取を控える
アルコールやカフェインの過剰摂取は、胃粘膜を荒らします。
習慣的に大量のアルコールを摂取すると、胃の機能を低下させてしまうので、胃酸と胃粘液のバランスが崩れてしまいますので注意してください。
4-⑪.質の良い睡眠・適度な運動を心がける
睡眠不足は、腸内環境を乱します。
眠りの質が整うゴールデンタイムの、午後10時~午前2時までに睡眠をとることが理想です。
スマホやパソコンのブルーライトは覚醒作用があり、睡眠を促すメラトニンの分泌が抑制されて、睡眠の質を低下させてしまいます。
眠る2時間前からは、使用を控えましょう。
寝る前にぬるめのお湯につかって半身浴すると、副交感神経が高まりリラックスして腸も温まります。
眠る前にハーブティーの良い香りでリラックスすると、副交感神経が優位になって深い眠りにつけます。
起床時にカーテンを開け日光を浴びると、全身の細胞が目覚めて体内時計が整います。
運動不足は便の滞在時間が長くなり、有害物質に触れる時間が長くなります。
1日15分だけでもいいので、少し息が切れるくらいの適度な運動を心がけましょう。
4-⑫.ストレスをためない
脳と腸は密接に関係しています。
ストレスを感じると腸内環境が乱れます。
楽しさや幸せを感じると、脳から幸せホルモンと呼ばれるセロトニンが分泌されて、自律神経が整い腸の働きが良くなります。
深呼吸をして酸素を体内に取り入れ、副交感神経を活性化させてリラックスしましょう。
4-⑬.抗菌作用のある食材を摂取する
<抗菌作用のある主な食材 >
- にんにく
- 生姜
- ワサビ
- ココナッツオイル
- オリーブオイル
- オレガノオイル
- リンゴ酢
- マヌカハニー
- クローブ
- ナツメグ
- シナモン
- ローズマリー
- ターメリック
- レモン
- ブロッコリースプラウト
- 梅干しなど
4-⑭.有害物質を排出する食材を摂取する
<有害物質を排出する主な食材>
- にんにく
- 長ネギ
- にら
- 玉ねぎ
- きのこ類
- 海藻類
- ごぼう
- ブロッコリー
- キャベツ
- 大根
- コリアンダーなど
5.まとめ
では、SIFOを改善する方法をまとめます。
- 抗生物質やピルの乱用・長期服用を控える
- 胃酸を抑える薬のプロトンポンプ阻害剤(PPI)やH2ブロッカーの長期服用を避ける
- 胃酸低下はカンジダ菌が増殖しやすいので、鎮痛剤の乱用を避けストレスをためない
- パンなどイースト菌が含まれる食品の摂取を控える
- 小麦粉などに含まれるグルテンの摂取を控える
- 精製された炭水化物のとり過ぎを避ける
- 糖分(人工甘味料を含む)の摂取を控える
- 牛乳や乳製品の過剰摂取を控える
- 加工食品や食品添加物を避ける
- デトックスして体内から水銀や毒素を出す
- アルコールやカフェインの過剰摂取を避ける
- 良質な睡眠・適度な運動を心掛ける
- ストレスをためないようする
- 抗菌・解毒作用のある食材をとる
- 同じ食材ばかりをとらずさまざまな食材をバランス良く食べましょう
以上、SIFOについての記事をご紹介しました。
最後までお読みいただき誠にありがとうございました。