高トリグリセリド血症の改善策について

慢性的に血液中に中性脂肪が多くなった状態が、高トリグリセリド血症です。

食事の影響を受けやすく、検査前に脂肪の多い食事したり、お酒を飲むと高値になりやすいです。

高トリグリセリド血症の診断基準は⇒高トリグリセリド(中性脂肪)血症→中性脂肪値が150mg/dl以上

1.トリグリセリド血症について

食事の影響を受けやすく、検査前に脂肪の多い食事したり、お酒を飲むと高値になりやすいようです。

中性脂肪は身体のエネルギー源として大切な役割を担ってますが、中性脂肪が過剰に増加すると、HDLコレステロールが減少して、LDLコレステロールが増加します。

増加したLDLコレステロールが酸化されて血管壁に入り込みやすくなり、動脈硬化を悪化させます。

中性脂肪の増加により血管は傷つきます。

中性脂肪値が非常に高い状態が続くと、激痛を伴う急性膵炎が発症することが知られています。

糖尿病も合併しやすく、アルコールや脂肪、糖質の摂り過ぎは肝臓の細胞内に中性脂肪がたまり脂肪肝を招きます。

2.高トリグリセリド血症の原因

主な原因としては、糖分の摂りすぎ、アルコール、脂肪・油もの・糖質のとりすぎなどです。

タバコも中性脂肪を増やします。

高トリグリセリド血症は中高年男性に多く、中性脂肪が過多な状態です。

研究では中性脂肪が多いとLDLコレステロールも増加しやすいことが判明しています。

脂質異常症は、ひとつの値が高い人もいますが、複合的にLDLコレステロール(悪玉)と中性脂肪の値が高い混合型の人もいます。

 

3.高トリグリセリド血症の改善策(運動)

改善策としては、運動や減量を行うことで、中性脂肪値を下げることができます。

  • 肥満は減量する
  • ゆっくりめのジョギングや早歩きなど、少し息が上がる程度の有酸素運動
  • スクワットなどの筋力トレーニングなど

 

3‐①有酸素運動

有酸素運動は、軽~中程度の負荷を継続的にかけて、息切れしない程度の運動です。

酸素を使って体内の脂質や糖質をエネルギー源として筋肉を動かします。

中性脂肪を減らし、HDLコレステロールを増やして悪玉のLDLコレステロールを減らす効果があります。

筋トレより有酸素運動が効果的です。

 

主な有酸素運動

  • ウォーキング
  • ジョギング
  • サイクリング
  • 水泳
  • アクアビクス
  • アクアウォーキング
  • エアロビクス
  • エアロバイクなど

頻度は週3~5日、1回あたり30~60分を継続して行うことが理想です。

 

3-②無酸素運動

無酸素運動は、短い時間で大きな力を発揮して酸素を使わない強度の高い運動で、酸素を使わず筋肉に蓄積された糖質をエネルギー源とする運動です。

基礎代謝を高めることができ、カロリーを消費しやすい身体にします。

成長ホルモンの分泌を促進させます。

 

主な無酸素運動

  • 短距離走
  • 筋トレ
  • ウエイトリフティング
  • スクワット
  • 腕立て伏せなど

頻度は週に2~3回がベストです。

筋肉はトレーニングによって筋繊維が傷つき、2~3日かけて修復する過程で筋繊維が太く強く成長するので、筋トレ後2~3日間は筋肉を休息させることが大切です。

一回のトレーニング時間は、30分~60分以内がベストです。

 

4.高トリグリセリド血症の改善策(食生活)

 

4‐①積極的に摂る食材

青魚に多く含まれるDHAやEPAには、多価不飽和脂肪酸のn-3系脂肪酸(オメガ3系脂肪酸)が含まれていて、中性脂肪値を下げる働きがあります。

LDLコレステロールを増加させない働きがあり、高脂血症・高血圧・血管性疾患の予防、中性脂肪を低下させる働き、抗血栓作用があります。

n-3系脂肪酸(オメガ3系脂肪酸)は体内で合成されなく摂取が必要な必須脂肪酸です。

不足しやすい栄養素なので積極的に摂取しましょう。

 

4‐②控える食材

マーガリンやサラダ油などのトランス脂肪酸は、HDLコレステロール(善玉)を減少させ、LDLコレステロール(悪玉)を増加させます。

日々トランス脂肪酸を摂取することで、動脈硬化を招き心血管疾患や特に冠動脈性心疾患などのリスクを高めます。

マーガリンやショートニング、サラダ油やパーム油、マヨネーズなど、それらを使用した加工食品やスナック菓子、インスタント食品、洋菓子、パンなどにはトランス脂肪酸が多く含まれているので注意しましょう

 

5.高トリグリセリド血症の改善策まとめ

  • 飽和脂肪酸を含む食品の過剰摂取をしない
  • 動物性脂肪(バター、ラード、肉の脂身)やトランス脂肪酸(マーガリン、ショートニングなど)控える
  • 肉料理よりも、なるべく青魚料理や大豆製品を使った料理を選ぶ
  • 野菜やきのこ類、海藻類など水溶性食物繊維含む食材をを積極的に摂る
  • 納豆や豆腐など大豆製品を積極的に摂る
  • 抗酸化物質(ビタミンA・C・E、ポリフェノールなど)を含む食材を摂って活性酸素を消滅させる
  • 糖分を多く含む菓子類やジュースなどの清涼飲料は控える
  • 炭水化物の摂りすぎや、果物の果糖は中性脂肪を増加させるので、食べ過ぎに注意
  • 青魚、アマニ油やえごま油(酸化しないように保存する)など、不飽和脂肪酸のオメガ3系脂肪酸を積極的に摂る
  • 調理には酸化しにくいオリーブオイルがおすすめ
  • オメガ6系脂肪酸のリノール酸の摂りすぎに注意
    (リノール酸→大豆油、ごま油、綿実油、コーン油、サラダ油、グレープシードオイルなど)
  • 洋食より和食がヘルシー
  • 食べ過ぎに注意しカロリーを控える
  • アルコールの摂取量を控える
  • 禁煙する
  • 肥満は減量する
  • ゆっくりめのジョギングや早歩きなど、少し息が上がる程度の有酸素運動
  • スクワットなどの筋力トレーニングなど

 

以上、高トリグリセリド血症の改善策についてご紹介いたしました。

最後までお読みいただき誠にありがとうございました。

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