免疫力を高めるには抗酸化作用があるビタミンC多く含む食材を食べましょう!
ビタミンCには、免疫力を高めて風邪を予防し、回復を早める効果や美肌作用があります。
強い抗酸化力で活性酸素を消去して、細胞や組織などを守り、動脈硬化や心疾患を予防します。
体内では合成されないので、毎日の食事から適量を摂取する必要があります。
タップできる【目次】
1.ビタミンCとは
ビタミンCは水溶性のビタミンの一種で、 L-アスコルビン酸と呼ばれます。
皮膚や骨、細胞のコラーゲン生成に必要な酵素の働きを助けます。
水溶性であるため、一度に大量に摂取しても余分なものは2~3時間後に尿から排出されてしまいます。
体内では合成されないので、毎日食事から数回に分けて摂取しましょう。
成人の1日の推奨量は100㎎で、妊娠中は110mg、授乳中は145mgが推奨されています。
ビタミンCは吸収率が良く、野菜類や果物類に多く含まれています。
ビタミンA・C・Eと同時に摂ることで、より抗酸化作用が高まるといわれております。
2.ビタミンCの主な働きと効果
ビタミンCは抗酸化作用があり、有害な活性酸素から身体を守って、動脈硬化など様々な病気を予防する働きがあります。
白血球の働きを助けて免疫力を高め、風邪など感染病の予防や回復力を高める作用、ストレスを軽減するコルチゾールというホルモン分泌の促進作用があります。
コラーゲンやエラスチンの合成を助けて、血管や粘膜・筋肉・骨の結合組織・皮膚などを丈夫に保つ働きをして、肌のハリや弾力を保つサポートをしています。
<ビタミンCの主な働き>
- 美肌・美白作用
- 肌のハリや弾力を保つ
- ストレスを軽減する
- 免疫力を高める
- 風邪予防
- 感染病予防
- 抗酸化作用(ビタミンA・C・Eと同時に摂ることでよりパワーアップ)
- 抗炎症作用
- 活性酸素を消去
- 骨や皮膚を健康に保つ
- 目の水晶体の老化を防ぐ
- 白内障の予防
- 鉄の吸収を高めて貧血を予防
- がん細胞の発生リスクを低下させる
- 動脈硬化の予防
- 心血管疾患の予防
- 脳血管疾患の予防
3.ビタミンCの美容効果
肌のハリや弾力を保つために必須のビタミンCですが、美白や美肌の作用もあり、シミのもととなるメラニンの生成を抑える効果もあります。
シミができる過程は、紫外線を浴びたり肌への様々な刺激によって、チロシナーゼという酵素が活性化してメラニンが生成されます。
ターンオーバーが乱れることで、肌からメラニンが排出されず溜まることで黒く見えてシミとなります。
ビタミンCは、チロシナーゼという酵素を阻害して、メラニンの生成を防ぎます。
また、黒色メラニン色素の還元作用があり、すでにできてしまったシミの色を薄くする働きがあります。
※ターンオーバーとは?
お肌の表皮でおこる新陳代謝のことです。 肌(皮膚)は、表皮、真皮、皮下組織からできています。 表皮の一番奥にある基底層で細胞分裂して、新しい細胞が表面に押し上げられ垢となって、剥がれ落ちるまでの約4週間程のサイクルのことです。 |
4.ビタミンCが不足すると
ビタミンCが不足することでコラーゲンを生成できず、重度の場合は血管や粘膜、皮膚が弱くなって出血を起こす壊血病になる場合があります。
免疫力が低下して風邪を引きやすくなったり、コラーゲンの低下によって肌のハリも失われます。
<ビタミンC不足による主な症状>
- 肌のハリが衰える
- シワ・シミができる
- 食欲不振
- 免疫力の低下
- 風邪をひく
- 感染病
- 貧血
- 疲れやすい
- イライラする
- 筋力低下
- 体重減少
- 筋肉や関節の痛み
- 骨粗しょう症
- 壊血病
- 皮下出血
- 歯肉炎
- 発疹
- 皮膚の乾燥
- 傷の治りが遅いなど
5.ビタミンCが不足する要因
ビタミンCが不足する原因としては、食生活やストレス、飲酒、喫煙、激しい運動、肉体労働など様々な要因があります。
偏った食生活
野菜や果物の摂取不足は、ビタミンC不足を招きます。
ビタミンCは水溶性なので、水に溶ける性質です。
そのため、茹でた汁や煮汁にはビタミンCが溶けだしているので、捨てると摂取量が減少してしまいます。
ストレス
ストレスを受けると副腎皮質から、ストレスに対処する働きのホルモンであるコルチゾールの分泌が増えます。
このコルチゾールを生産するためには、大量のビタミンCが消費されます。
喫煙
喫煙することで体内に活性酸素が増え、その活性酸素を除去するために、大量にビタミンCが消費されます。
アルコール
アルコールは身体には有害な物質なので、肝臓がアルコールを酵素の力で分解し無害化して、尿から排出させます。
その際、酵素の力だけでは処理しきれず、ビタミンCやビタミンB1の力が必要となります。
大量にお酒を飲むことで、大量のビタミンCやビタミンB1が必要になり大量消費され不足してしまいます。
風邪
白血球が風邪のウイルスと戦うことで、白血球の中にあるビタミンCが白血球をサポートするため大量に消費され減少します。
激しい運動や労働
運動によって発生した活性酸素を無害化するため、抗酸化作用のあるビタミンCが働いて消費されます。
激しい運動や肉体労働をすることで大量にエネルギーを消費し、ビタミンCやビタミンB1は汗や尿で排出されて消費されます。
6.ビタミンCの過剰摂取について
ビタミンCの摂取量の上限は、成人で1日あたり2000mgとされていて、食事からの摂取で過剰になる可能性は低いです。
ビタミンCは吸収して余った分は尿から排出されますが、薬やサプリメントなど摂りすぎて腹痛や下痢などの消化器障害を引き起こす可能性がありますので注意しましょう。
また、腎臓に問題がある場合、腎結石を引き起こす可能性がありますので注意しましょう。
7.ビタミンCが含まれる食材の調理方法
ビタミンCは水溶性で水に溶けやすい性質です。
<調理のポイント>
- 水にさらすのは短時間にする
- 野菜や果物は新鮮なうちに食べる
- 煮たり茹でる調理は煮汁やスープにビタミンCが溶け出しているので一緒に摂取する
- ビタミンCは旬の時期に収穫された野菜や果物に豊富
- じゃがいも・さつまいもに含まれているビタミンCは、でんぷんの働きで調理後もビタミンCが残りやすい
8.ビタミンCが特に多く含まれている食品
【野菜類】
野菜類(ビタミンC含有率順に上から表示) | ビタミンC含有率(成分量100gあたりmg) |
トマピー(ピーマン類)/果実/生 | 200mg |
赤ピーマン/果実/油いため | 180mg |
オレンジピーマン/果実/油いため | 170mg |
赤ピーマン/果実/生 | 170mg |
黄ピーマン/果実/油いため | 160mg |
芽キャベツ/結球葉/生 | 160mg |
ブロッコリー/花序/焼き | 150mg |
ブロッコリー/花序/生 | 140mg |
ブロッコリー/花序/電子レンジ調理 | 140mg |
和種なばな/花らい・茎/生 | 130mg |
ブロッコリー/花序/油いため | 130mg |
とうがらし/果実/生 | 120mg |
パセリ/葉/生 | 120mg |
しい/種実類/生 | 120mg |
めキャベツ/結球葉/ゆで | 110mg |
とうがらし/葉・果実/生 | 92mg |
はなっこりー/生 | 90mg |
みずかけな/葉/生 | 88mg |
ながさきはくさい/葉/生 | 88mg |
漬物(なす類)/からし漬け | 87mg |
かぶ/葉/生 | 82mg |
ケール/葉/生 | 81mg |
カリフラワー/花序/生81ケール/葉/生 | 81mg |
からしな/塩漬 | 80mg |
青ピーマン/果実/油いため | 79mg |
トウミョウ(えんどう類)/茎・葉/生 | 79mg |
にがうり/果実/油いため | 75mg |
わさび/根茎/生 | 75mg |
ホースラディッシュ/根茎 | 73mg |
すぐきな/葉/生 | 73mg |
みずかけな/塩漬 | 70mg |
ちぢみゆきな/葉/生 | 69mg |
たかな/葉/生 | 69mg |
レッドキャベツ/結球葉/生 | 68mg |
めたで/芽ばえ/生 | 67mg |
ルッコラ /葉/生 | 66mg |
モロヘイヤ/茎葉/生 | 65mg |
からしな/葉/生 | 64mg |
ブロッコリー/芽ばえ/生 | 64mg |
さやえんどう(えんどう類)/若ざや/生 | 60mg |
ほうれんそう/葉/冬採れ/生 | 60mg |
のびる/りん茎葉/生 | 60mg |
ぎょうじゃにんにく/葉/生 | 59mg |
ししとう/果実/生 | 57mg |
とうがらし/果実・葉/油いため | 56mg |
洋種なばな/茎葉/ゆで | 55mg |
みずな/葉/生 | 55mg |
ブロッコリー/花序/ゆで | 55mg |
カリフラワー/花序/ゆで | 53mg |
漬物(だいこん類)たくわん/塩押しだいこん漬 | 53mg |
だいこん(だいこん類)/葉/生 | 53mg |
ひのな/根・茎葉/生 | 52mg |
うるい/葉/生 | 50mg |
葉だいこん(だいこん類)/葉/生 | 49mg |
ししとう/果実/油いため | 49mg |
ひろしまな/葉/生 | 49mg |
かぶ/漬物/ぬかみそ漬/葉 | 49mg |
葉だいこん(だいこん類)/葉/生 | 49mg |
れんこん/根茎/生 | 48mg |
キャベツ/結球葉/油いため | 47mg |
みずな/塩漬 | 47mg |
グリーンボール/結球葉/生 | 47mg |
つまみな/葉/生 | 47mg |
かぶ/葉/ゆで | 47mg |
かいわれだいこん/芽ばえ/生 | 47mg |
【果物類】
果物類(ビタミンC含有率順に上から表示) | ビタミンC含有率(成分量100gあたりmg) |
アセロラ/酸味種/生 | 1700mg |
アセロラ/甘味種/生 | 800mg |
グァバ/白肉種/生 | 220mg |
グァバ/赤肉種/生 | 220mg |
ゆず/果皮/生 | 160mg |
キウイフルーツ/黄肉種/生 | 140mg |
すだち/果皮/生 | 110mg |
レモン/全果/生 | 100mg |
かき/甘がき/生 | 70mg |
キウイフルーツ/緑肉種/生 | 69mg |
マンゴー/ドライマンゴー | 69mg |
あけび/果肉/生 | 65mg |
いちご/生 | 62mg |
オレンジ/ネーブル/砂じょう/生 | 60mg |
オレンジ/福原オレンジ//砂じょう/生 | 60mg |
せとか/砂じょう/生 | 57mg |
かき/渋ぬきがき/生 | 55mg |
レモン/果汁/生 | 50mg |
パパイア/完熟/生 | 50mg |
きんかん/全果/生 | 49mg |
しらぬひ/砂じょう/生 | 48mg |
パパイア/未熟/生 | 45mg |
ぶんたん/砂じょう/生 | 45mg |
ハスカップ/生 | 44mg |
きよみ/砂じょう/生 | 42mg |
かぼす/果汁/生 | 42mg |
【し好飲料類・その他】
し好飲料類・その他 | ビタミンC含有率(成分量100gあたりmg) |
ケール/青汁 | 1100mg |
せん茶/緑茶 | 260mg |
アセロラ/果実飲料(10%果汁入り飲料) | 120mg |
玉露/緑茶 | 110mg |
抹茶/緑茶 | 60mg |
グレープフルーツ/果実飲料/濃縮還元ジュース | 53mg |
乳児用調整粉乳(粉乳類) | 53mg |
オレンジ/バレンシア/果実飲料/濃縮還元ジュース | 42mg |
【藻類】
藻類 | ビタミンC含有率(成分量100gあたりmg) |
あまのり/焼きのり | 210mg |
あまのり/味付けのり | 210mg |
あまのり/ほしのり | 160mg |
あおのり/素干し | 62mg |
ひとえぐさ/素干し | 38mg |
まこんぶ(こんぶ類)/素干し/乾 | 29mg |
わかめ/乾燥わかめ/素干し | 27mg |
【調味料・香辛料類】
調味料・香辛料類 | ビタミンC含有率(成分量100gあたりmg) |
パセリ(乾) | 820mg |
しょうが/おろし | 120mg |
日本食品成分表2020年版(八訂)のデータを参考に作成https://fooddb.mext.go.jp/search.html
9.まとめ
それでは、ビタミンCについて以下にまとめます。
- 強い抗酸化力で活性酸素を除去する
- 動脈硬化や心血管疾患、脳血管疾患などを防ぐ
- 白血球の働きを助けて免疫力を向上させて、風邪や病気の予防する
- コルチゾールの分泌を促進してストレスを軽減する
- コラーゲンやエラスチンの合成を助けて、血管や粘膜・筋肉・骨の結合組織・皮膚などを丈夫に保つ
- シミのもととなるメラニンの生成を抑え、シミを薄くする美白効果がある
- 鉄の吸収を良くして貧血を予防する
- 目の水晶体の老化を予防
- 白内障の予防
- 細胞のがん化を予防
- ビタミンCの摂取量の上限は、成人で1日あたり2000mg
- 水溶性なので一度に大量摂取しても尿から排出される
- 体内では合成されないので毎日数回に分けて摂取する
- 食事からの摂取では、余った分は尿から排出されて過剰になる可能性が低い
- 不足すると、血管や粘膜、皮膚が弱くなり壊血病になる場合がある
- 不足すると免疫力が低下して風邪や病気になりやすい
- 不足するとコラーゲンが低下して肌のハリが失われる
- ビタミンCは水に溶けやすい性質
- 野菜を調理する際は、水にさらすのは短時間にする
- 野菜は新鮮なうちに食べる
- 煮汁やスープにビタミンCが溶け出しているので一緒に摂取する
- ビタミンCは、旬の時期に収穫された野菜や果物に多く含まれている
以上、ビタミンCについてご紹介いたしました。
最後までお読みいただき誠にありがとうございました。